仏式の葬儀には慣れている方が多いのですが、キリスト教葬儀の服装やマナーについてご存知ない方がほとんどです。
急遽、キリスト教式の葬儀に参列することになった方のために、服装、マナーについてご紹介いたします。
キリスト教葬儀の服装、マナー、献花の作法について解説いたします。
葬儀の場で着用する適した服装については、仏式の場合と同じもので問題ありません。(ただし、数珠は必要ありません。)
男性であれば喪服、あるいはダークスーツ、女性は黒のスーツやアンサンブル、ワンピースなどです。靴やバッグといった小物類も黒を使い、派手な時計やアクセサリーなどは避けるのが無難です。
喪主や遺族など弔問客を迎える立場の人は、原則として喪服を着用します。しかし、通夜は正式の喪服でなくても問題ありません。その場合は黒のスーツやワンピースで出席するようにしましょう。
香典(こうでん)の表書きは宗教によって異なりますが、キリスト教の場合は御花料(カトリックの場合はおミサ料)と書きます。
■内袋には、表に金額、裏に住所・氏名を書く
■連名の場合は、目上の人が右側にくるように
■4人以上で贈る場合は、代表者の名前に「他一同」と書き添え、中に全員の姓名を記した紙を入れます
御花料・おミサ料(カトリックの場合のみ)
御霊前・御香典・御香料
御玉串料・御榊料・御神饌料
キリスト教式のご葬儀では、故人との別れの儀式として「献花(けんか)」が行なわれます。これは日本独自の習慣で、カトリック、プロテスタントどちらでも行なわれています。
■順番が来たら祭壇に進み出て、ご遺族に一礼をしたのち、花の部分が右側にくるようにして、両手で係の人から花を受け取ります。
■このとき、右の手のひらは上向きに、左の手のひらは下向きになるようにします。
■両手で持ったまま献花台の前に進み、祭壇に向けて一礼します。
■根元が祭壇の方に向くよう右に回して花を持ち替え、左手を下から花に添えて献花台の上に置きます。
■手を合わせて黙とうするか、深く一礼します。そのまま2、3歩下がり、ご遺族に一礼してから席に戻ります。
■黙とうの際、カトリックでは十字を切り、プロテスタントでは胸の前で手を組みますが、信者以外は、ふつうに手を合わせて黙とうしても構いません。